「サロンに通うより家庭用を買った方が安い」という比較は、半分正しく、半分ずれています。費用の桁が違うのは事実ですが、医療脱毛・サロン・家庭用光美容器は、そもそも受けられる行為の性質が違うからです。値段だけを並べて「同じものが安く手に入る」と考えると、判断を誤ります。
先に結論
- 毛をなくす施術を受けたい医療脱毛(医療機関)。毛根組織を破壊する行為は医行為で、医師のもとでのみ行えます。
- 通ってお手入れしたいサロンの光施術。美容目的のお手入れで、医行為ではありません。総額と解約条件の確認が必須です。
- 自宅でお手入れしたい家庭用光美容器。3万〜7万円台の1回の出費で、自分のペースで続けられます。
費用の前に:3つは「別のサービス」である
比較の前提として、行為の線引きを押さえます。レーザー光線などの強い光で毛根の毛乳頭などの組織を破壊する行為は、医師が行うべき医行為とされています。これは厚生労働省の通知(平成13年医政医発第105号)で示された整理です。つまり「脱毛」と呼べる施術を行えるのは医療機関だけです。
サロンの光(フラッシュ)施術は、医行為に当たらない範囲で行う、美容目的のお手入れです。家庭用光美容器も同様に、光を当てるムダ毛ケア(お手入れ)の機器であり、脱毛をうたうことはできません。「医療脱毛と同じ」とうたう家庭用機器やサロンがあれば、その表示自体が不適切です。
したがってこの記事の費用比較は、「同じ結果を得る手段の価格比較」ではありません。性質の違う3つの選択肢に、いくら払うことになるかの整理です。実感には個人差があり、どの選択肢も結果を保証するものではありません。
一般的な費用の幅を並べる
料金は事業者・プラン・部位・時期によって大きく変わります。以下は掲載時点で公開されている料金情報から読み取れる、一般的な幅です。断定ではなく、桁の感覚をつかむための目安として見てください。
| 選択肢 | 一般的な費用の幅(全身の場合) | 支払い方 | 1回の出費 |
|---|---|---|---|
| 医療脱毛(全身5回コース) | 総額おおむね20万〜35万円程度 | コース契約・分割も | × |
| サロンの光施術(全身) | 総額おおむね18万〜40万円程度 | 回数・通い放題契約 | × |
| 家庭用光美容器 | 3万〜7万円台 | 本体の買い切り | ◎ |
医療脱毛は顔・VIOを含むかどうかで総額が大きく動きます。比較媒体やクリニックの公開情報では、全身5回で顔・VIO含まず約20万円、含めて約35万円という水準が示されています。サロンは1回の単価は低いものの、回数を重ねる前提の契約が多く、総額では医療と重なる水準になり得ます。金額は必ず契約前に総額(追加費用・解約条件込み)で確認してください。
家庭用は1桁安く見えますが、繰り返しますが同じ行為ではありません。自宅でのお手入れという選択肢に3万〜7万円台を払う、という判断です。家庭用の費用の内訳は、ランニングコストの記事で計算しています。
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金額の外にある違いも、選択に効きます。
- 通う時間:医療・サロンは予約と移動が前提。家庭用は自分の都合で続けられる
- トラブル時の対応:医療機関は医師が常駐。サロン・家庭用は自分で医療機関を受診する
- 契約リスク:サロンは高額契約や解約を巡る相談が国民生活センターに継続的に寄せられている
国民生活センターの発表では、脱毛施術による危害相談が5年間で964件あり、内訳はエステの光施術680件、医療レーザー284件でした。やけどやひりひり感などの症状が相談の約4分の1を占めています。また2022年の発表では、脱毛エステの契約を巡る若年層の相談増加に注意喚起がされています。どの選択肢でも、肌に異常が出たら使用・施術を中止し、医療機関を受診してください。家庭用機器を使う場合の禁止事項は、別記事にまとめています。
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家庭用を選ぶ場合、3万〜7万円台の一括出費なので、楽天の買い回り期間に合わせるとポイント還元の差が大きく出ます。機種選びの基準はピラー記事を参照してください。
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