収納ケースの失敗は、選び方を間違えたときではなく、測る前に買ったときに起こります。「入ると思ったのに入らない」「数cmの隙間が残って積めない」は、どちらも採寸で防げる失敗です。買う前に測る場所と、測った数字からサイズを決める手順をまとめます。
先に結論
- クローゼット・押入れに入れる内寸と開口部を測ってから。ケースの外寸は内寸マイナス2cm以内に収めます。
- 棚の中に入れる棚板の間隔と可動棚のピッチを測る。棚を1段動かせば選べるサイズが変わります。
- 引き出し式を選ぶ場合手前に引き出しの奥行き分の空間が要ります。通路幅もあわせて測ります。
手順1:測る場所は4つ
メジャーで測るのは次の4点です。順番に測れば5分で終わります。
- 内寸の幅・奥行き・高さ(収納の内側の壁から壁まで)
- 開口部の幅と高さ(扉やふすまを開けたときに実際に通る寸法)
- 床の障害物(巾木・敷居の段差・コンセント)
- 可動棚の場合は棚板の間隔と、棚柱の穴のピッチ
内寸と開口部は別の数字です。内部は広くても、開口部が狭ければケースは入りません。折れ戸のクローゼットは、扉を全開にしても枠や蝶番の分だけ開口が内寸より狭くなるのが普通です。ケースを斜めにして入れられるかどうかも、開口部の寸法で決まります。
可動棚は、棚柱の穴のピッチを数えておきます。ピッチが分かれば「棚を1段上げると何cm広がるか」が計算でき、ケースの高さに合わせて棚のほうを動かす選択肢が生まれます。
手順2:測った数字から引き算する
測った内寸ぴったりのケースは、入らないか、入っても出せなくなります。次の余裕を引いてから、ケースの外寸を決めます。
- 幅:内寸から1〜2cm引く(壁の歪みと出し入れの遊び)
- 奥行き:内寸から2〜3cm引く(扉の内側のレールや枠の分)
- 高さ:積み重ねる場合は合計高さに2cm前後の余裕
注意すべきは、カタログの寸法表記が「外寸」だという点です。実際に物が入る内寸は、外寸より一回り小さくなります。引き出し式なら、引き出しの内側はさらに狭くなります。収納したい物が決まっているなら、その物の寸法とケースの内寸を照合してから買います。外寸だけ見て買うと、A4のファイルが入らない、といった失敗が起きます。
具体例で計算します。クローゼットの内寸幅が165cmなら、幅39cmのケースは4個で156cm、余りは9cmです。幅44cmのケースだと3個で132cmになり、33cmの中途半端な空間が残ります。この場合は39cm×4個のほうが空間の利用率が高くなります。候補のケース幅で内寸を割り算し、余りが最小になる組み合わせを選ぶ。これがサイズ決定の最終手順です。余った隙間には、隙間用のスリムケースや立てかける物を割り当てます。
手順3:置き場所でタイプを決める
サイズが決まったら、タイプは置き場所と出し入れの頻度で選びます。
| タイプ | 向く場所 | 出し入れ | 積み重ね |
|---|---|---|---|
| 引き出し式(ポリプロピレン) | クローゼット下段・押入れ | ◎ | ◎ |
| ふた式ボックス | 枕棚・天袋など高い場所 | △ | ○ |
| 布製ボックス | 棚の中・見える場所 | ○ | △ |
| キャスター付き | 押入れの床・隙間 | ◎ | × |
ふた式は積んだ瞬間に下の段が開かなくなります。週1回以上出し入れする物は引き出し式、季節物のように年数回なら、ふた式で上に積む。頻度で分けるのが基本です。引き出し式は手前に引き出しの奥行き分の空間が必要なので、通路が狭い場所では浅型を選びます。
買うタイミング
収納ケースは同じシリーズで揃えると積み重ねやすく、後から買い足すことが多い商品です。廃番になると寸法の合う後継が見つけにくいため、最初にシリーズを決める価値があります。単価が1,000円台のものが多く、買い回りの店舗数を埋める用途にも向きます。まず1個買ってサイズを確認し、セールで必要数を揃える順番が安全です。大型のケースは送料の条件も店舗ごとに違うため、必要数をまとめたときの総額で比べます。
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測らずに買ってしまったケースはどうしますか
入らなかった場所ではなく、別の場所に合うかを寸法で確認します。クローゼットに入らなかった深めのケースが、押入れやベッド下には収まることはよくあります。それでも行き先がなければ、無理に使わず手放すほうが、置き場所の損失が小さく済みます。
樹脂と布のケース、どちらを選ぶべきですか
積むなら樹脂、動かすなら布です。ポリプロピレンの引き出し式は積み重ねに耐え、長期の定位置向きです。布製は軽くて畳めるかわりに形が崩れやすく、棚の中で単独で使う用途に向きます。同じ場所に両方を混ぜると積めなくなるため、場所ごとにどちらかへ寄せます。
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