初期不良の対応でこじれる原因の多くは、証拠が残っていないことです。捨てた外箱、撮っていない症状、消したメール。開封直後の10分の記録が、その後のやり取りを短くします。この記事では、記録からショップ連絡、楽天の補償制度までの手順を順番にまとめます。
先に結論
- 最初にやること開封の様子と症状を写真・動画で記録。外箱と緩衝材、付属品は解決まで捨てません。
- 連絡の順番メーカーではなく、まず購入したショップへ。注文履歴から注文番号を添えて連絡します。
- 最後の手段ショップと連絡が取れないなどの場合は、楽天あんしんショッピングサービス。申請は注文翌日から90日以内です。
手順1|開封時の記録を残す
家電が届いたら、開封しながら記録します。撮るものは4つです。外箱の状態(凹みや破れがあれば全面)、緩衝材と梱包の様子、本体の外観、そして症状そのものです。電源が入らない、異音がする、画面が映らないといった症状は、静止画より動画のほうが伝わります。
記録には注文情報も含めます。注文履歴の画面、注文確認メール、ショップからの発送連絡は、削除せずに残してください。やり取りが長引いたときに、日付と金額を証明する材料になります。写真と動画は日付が分かる状態で、ひとつのフォルダにまとめておくと後の手順が楽になります。
切り分けも先に済ませます。コンセントを別の場所に差し替える、付属ケーブルを疑う、説明書の初期設定を最後まで行う。この確認をしておくと、ショップとのやり取りが1往復減ります。「試したこと」をそのまま連絡文に書けるからです。
外箱・緩衝材・付属品・保証書は、解決まで全部残します。返品や交換では「届いた状態一式」の返送を求められるのが一般的です。付属品の欠品は、それ自体が連絡すべき不良でもあります。
手順2|まず購入したショップに連絡する
連絡先はメーカーではなく、購入したショップが先です。メーカーの窓口は修理の受付が中心で、交換や返金の判断はできないためです。楽天市場の売買契約は各ショップとの間にあり、初期不良の交換・返品はショップの返品特約に沿って処理されます。連絡は注文履歴のページから行い、注文番号・商品名・症状・試した切り分け・希望(交換か返金か)を1通にまとめます。撮った写真と動画はここで使います。
連絡文に入れる項目は、次の6つで足ります。
- 注文番号と注文日(注文履歴の画面で確認できます)
- 商品名と型番
- 症状の具体的な説明(いつ、何をしたら、どうなるか)
- 試した切り分けの内容(電源・ケーブル・初期設定など)
- 症状の写真・動画を添付できる旨
- 希望する対応(交換か、返金か)
返品特約は、商品ページかショップの会社概要ページに記載されています。初期不良の連絡期限を「商品到着後7日以内」などと定めるショップが多いため、開封チェックは到着後すぐに済ませるのが安全です。届いてから数週間放置すると、初期不良としての扱いが難しくなります。
前提の知識をひとつ添えます。通信販売には、訪問販売のようなクーリング・オフ制度はありません。返品の可否は各ショップの返品特約に従います。特定商取引法では、返品特約の表示がない場合に限り、商品到着後8日以内は送料自己負担で返品できるとされています。ただし初期不良は「壊れた商品が届いた」という債務不履行の話なので、特約の有無にかかわらずショップに対応を求められます。
手順3|楽天あんしんショッピングサービスを使う
ショップと連絡が取れない、対応を拒まれたなどの場合の受け皿が、楽天あんしんショッピングサービスです。2026年8月時点で公式ページを確認した内容を整理します。
- 楽天市場での買い物を対象にした無料の補償サービスです
- 対象には「商品説明と著しく異なる商品・欠陥品が届いた」場合と、「ショップと連絡が取れず商品が届く目処が立たない」場合が含まれます
- 欠陥品・不着などの申請期限は注文の翌日から90日以内です
- 補償は最高30万円で、利用は年間5回までとされています
- 補償は楽天ポイントまたは現金振込で行われます
期限の管理は逆算で行います。注文の翌日から90日という期限は長く見えますが、「ショップに連絡して返信を待つ」を何往復かすると、意外に早く残りが減ります。連絡して数日返信がなければ再連絡し、それでも動かない場合は早めに申請へ切り替えてください。注文日と連絡日をメモしておくと、判断が遅れません。
申請には、ショップとやり取りした記録が求められます。手順2を飛ばしていきなり申請する制度ではありません。連絡した日時と内容、返信の有無を残しながら進めてください。手順1で撮った記録は、ここでも証拠として機能します。適用対象外の条件もあるため、申請前に公式ページの案内を確認してください。
よくある質問
開封してしまった商品でも交換できますか
初期不良は開封しないと分からないので、開封自体は問題になりません。「開封済みは返品不可」という特約も、不良品には当てはまらないのが原則です。問題になるのは、外箱や付属品を処分した場合と、連絡期限を過ぎた場合です。逆にいえば、一式を残して期限内に連絡すれば、交渉の材料はそろっています。
返送料はどちらが負担しますか
初期不良と認められた場合、返送料はショップ負担とする特約が一般的です。ただし規定はショップごとに異なります。連絡の際に、返送方法と送料の扱いを先に確認してから発送してください。着払いの指定があるかどうかも確認事項です。
1年のメーカー保証とはどう使い分けますか
到着直後の不良は、交換や返金ができるショップ対応が先です。使用開始からしばらく経ってからの故障は、メーカー保証での修理が基本になります。境目はショップの初期不良期限で、そこを過ぎたらメーカーの窓口に切り替わると考えると整理しやすくなります。保証を延ばすかどうかの判断は、次の記事にまとめています。
あわせて読む"家電の保証・延長保証はつけるべきか"なお、購入前にレビューの低評価欄を読んでおくと、初期不良時のショップ対応の傾向がある程度見えます。
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