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空気清浄機は何をする家電か|できること・できないこと

空気清浄機でいちばん多い失敗は、この家電に「部屋の空気の問題をすべて解決する力」を期待して買うことです。空気清浄機がやっているのは、空気を吸い込み、フィルターで粒子を捕集し、きれいになった空気を戻す。この一点だけです。この仕組みを理解すると、買うべきかどうか、どの仕様を見るべきかが自分で判断できるようになります。

先に結論

  • 買う価値がある人空気中を漂うホコリ・花粉などの粒子を減らしたい人。フィルターによる捕集は空気清浄機の本業です。
  • 過度な期待は禁物な人においや有害ガスの完全な除去、換気の代わりを求める人。構造上できないか、限定的にしかできません。
  • 仕様で見るべき数字適用床面積と風量。フィルターの規格よりも先に、部屋の空気を何分で1回転させられるかを見ます。

できること:粒子を「捕集する」

空気清浄機の中身は、ファンとフィルターです。ファンで部屋の空気を吸い込み、フィルターに通して、粒子を濾し取ります。多くの機種が搭載するHEPAフィルターは、規格上「0.3μmの粒子を99.97%以上捕集する」性能を持つフィルターです。ホコリ、花粉、ペットの毛やフケ、煙の粒子といった空気中に浮遊する粒子は、フィルターを通れば捕集されます。

ここで重要なのは、この数字がフィルター単体の捕集性能だという点です。部屋の粒子が99.97%なくなるという意味ではありません。フィルターを通った空気はきれいになりますが、部屋全体がどうなるかは、風量と部屋の広さ、粒子が新たに入ってくる量で決まります。

だからカタログで見るべきは適用床面積と風量です。適用床面積は日本電機工業会の規格にもとづく「30分で空気を清浄できる部屋の広さ」の目安で、実際の部屋の2〜3倍の数字の機種を選ぶと、空気の入れ替わりが速くなります。8畳の部屋に8畳用ではなく、16〜25畳用を置くという考え方です。

なお、本記事では「花粉に効く」「ウイルスを除去する」といった効能の表現は使いません。空気清浄機は医療機器ではなく、体調や症状への効果をうたえる家電ではないためです。あくまで「浮遊する粒子をフィルターで捕集する機械」として説明します。

できないこと:換気・ガス・床に落ちたもの

まず、換気の代わりにはなりません。空気清浄機は部屋の空気を循環させて濾過しているだけで、二酸化炭素を減らすことも、酸素を増やすこともできません。人が集まって空気がこもる問題は、窓開けか換気システムでしか解決しません。

次に、ガス状の物質は苦手です。HEPAフィルターが捕集するのは粒子であり、調理臭や建材から出る揮発性の物質のような分子レベルのガスは素通りします。活性炭などの脱臭フィルターで一部を吸着する機種はありますが、吸着量には限界があり、飽和すれば効かなくなります。においの根本対策は換気と発生源の除去です。

そして、床やカーペットに落ちた粒子には手が出せません。花粉やホコリの多くは時間とともに床に沈みます。空気清浄機が扱えるのは浮遊している間だけで、落ちたものを回収するのは掃除機と拭き掃除の仕事です。空気清浄機を置いたから掃除が減る、とはなりません。

部屋干しの生乾き対策を考えているなら、湿気を取り除く除湿機のほうが目的に合います。空気清浄機は水分を扱えません。

あわせて読む"部屋干しに除湿機は要るか|衣類乾燥除湿機の選び方"

買うならどう選ぶか

買うと決めたら、見る順番は次のとおりです。第一に適用床面積(部屋の2〜3倍)。第二に、フィルターの交換費用と交換目安。交換フィルターが高い機種は、本体が安くても総額で逆転します。「フィルター10年交換不要」のような表示も、使用環境によって短くなる前提の目安です。第三に運転音です。空気清浄機は連続運転してこそ意味がある家電なので、静音モードの騒音値(dB)を確認してください。

電気代は心配するほどかかりません。消費電力20Wで24時間運転しても、0.02kW × 24h × 31円/kWh = 約15円/日です(31円/kWhは全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価)。加湿機能付きの機種を検討しているなら、加湿部分の手入れが別途必要になる点だけ理解しておいてください。加湿の方式と手入れの考え方は、加湿器の記事がそのまま当てはまります。

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買うタイミング

空気清浄機の新モデルは8〜10月に発表されることが多く、その直前の夏場は型落ちが値下がりしやすい時期です。需要が高まる春先は価格が上がりがちなので、急ぎでなければ夏〜初秋に楽天のセールと重ねるのが有利です。価格とポイント倍率は変動するため、掲載時点の条件は販売ページで確認してください。

あわせて読む"加湿器の選び方|方式ごとの手入れコストで決める"
本記事は各メーカーの公開仕様と楽天市場のレビューをもとに構成しています。編集部が実機を保有していない製品については、その旨を明記しています。本記事は空気清浄機の機能(粒子の捕集)を説明するものであり、健康上の効果を保証するものではありません。価格・在庫・ポイント倍率は変動しますので、購入前に販売ページでご確認ください。

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